王騎(おうき)
昭王時代に六大将軍に任命され、戦場で猛威を振るった大将軍。
昭王・孝文王・荘襄王・嬴政と4代に渡り秦国に仕える。
昭王は戦の神と呼ばれ、中華統一を夢見る人物。
その昭王が亡くなると、王騎は自ら戦の第一線からは外れる。
昭王と同じ中華統一を夢見る嬴政と重ね合わせ、戦場への復帰を決める。
しかし趙との戦いで復帰したのは、もう一つの理由がある。
それは、妻になる予定だった六大将軍の摎を討った龐煖との因縁の戦い。
復帰戦と思えぬ戦いを見せる王騎ではあったが、龐煖との一騎打ちに邪魔が入り、討ち取られる。
王騎亡き後も信や残った王騎軍に影響を与え続ける。
騰(とう)
長年にわたり王騎の側近として王騎軍を仕えた副官。
王騎の遺言として、他の軍長と王騎軍を託される。
王騎の側近時代は常に隣でふざけていたが、実は王騎にも劣らない実力を持つ。
騰が剣を振ると「ファルファル」という独特な音を鳴らす。
才ある人物を見抜く能力があり、若き将の活躍を望む。
合従軍では王賁・蒙恬に、軍の生命線と言える立場に抜擢。
奢雍での対魏戦では、飛信隊と玉鳳隊を招集。
王賁の策を採用し勝利する。
奢雍の勝利した騰は張唐・蒙驁の二人の大将軍失った秦国に数少ない大将軍となる。
よく王騎のものまねをする癖があり、蒙武には「悪趣味な男」と呼ばれる。
録鳴未(ろくおみ)
元王騎軍の第一軍長。
王騎軍の中で最強と呼ばれる軍隊を率いる。
戦場では後ろで指揮するタイプではなく、自ら先頭に立ち突破する。
王騎の死を聞くと劇昴し多くの隊員を失うも、敵対していた万極軍には倍の被害をもたらした。
性格は騰とは真逆で血の気が多く、若き将は認めない。
実力は高く奢雍の戦いでは主攻のひとつを受け持つと、飛信隊・玉鳳隊が苦戦し三日かけて本陣を攻め入ったが、録鳴未軍はわずか一日で突破する。
録鳴未自身も武に長けており、合従軍では楚国と戦い白麗の矢を避けながら臨武君と一騎打ちを繰り広げた。
臨武君に敗れ重傷を負ったものの、すぐに前線復帰する鬼のタフさを持っている。
隆国(りゅうごく)
元王騎軍の第二軍長。
騰軍では参謀も務めるもその後、録鳴未と同様に将軍に昇格される。
最前線に立つタイプではなく、戦況の全体を見て的確に判断する才を持つ。
その能力を買われ、蒙武から蒙武軍への誘いを受けるほど。
王騎が致命傷を負い、趙軍から逃げる王騎を決死隊となり退路を作る。
王騎の遺言で騰が王騎軍を率いる証人となる。
奢雍の戦いでは河了貂から援軍の依頼を受ける。
「刻を見計らって援軍を」という困難な要求も「隆国将軍なら容易い」と河了貂は言い切る。
性格は真面目で細かく規律を重んじるタイプ。
大ざっぱ性格な飛信隊メンバーからは好かれていない。
羌瘣が頭角を現し三千人将になると、飛信隊と常に共に行動するのは「おかしい」と指摘する。
羌瘣からは「細かっ」と陰口を言われる始末。
干央(かんおう)
元王騎軍の第四軍長。
趙軍に攻められた秦国は王騎を総大将に任命される。
飛信隊も参加し、信や壁の上官にあたるのが干央。
結成したばかりの飛信隊を早くから認めた人物。
信が趙将 馮忌を打ち取ると「趙将 馮忌の首!飛信隊 信が打ち取った」と叫び勝どきを上げる。
龐煖の襲撃を受けた飛信隊を救うべく隊を出すが、万極軍に不意を突かれ甚大な被害を受ける。
合従軍の戦いでは戦像と戦い戦死したと思われたが、隆国の危機に現れ救う。
同金(どうきん)
元王騎軍の第伍軍長。
合従軍の戦いで楚国が五万の大軍を率い秦国を侵略すると、騰と共に一刻かせぐため、わずか五千で戦う。
しかし楚軍の臨武君と一騎打ちとなり、一瞬して戦死してしまう。
鱗坊(りんぼう)
元王騎軍の第三軍長。
敵を挑発し、いら立たせるのが上手い。
趙将の渉孟に対しては「豚語は何を言っているのか理解できぬな」
楚将の臨武君の髪型に「単純に恥ずかしくないのか」と実に的確な挑発する。
合従軍の戦いでは楚軍と対峙する。
同金の仇を討つため臨武君に挑むも、白麗の矢により急所を突かれ戦死する。