キングダム人物紹介
名前 尾到(びとう)
城戸村出身
尾平の弟
飛信隊のメンバー
尾到の初陣(蛇甘平原の戦い)で信との再会
尾到は信と同じ 城戸村出身の百姓。
尾平とは実の弟。
兄の尾平は熱くなりやすくお調子者の性格をしているが、弟の尾到は真逆で冷静で寡黙な性格。
信とは同じ同郷であり、小さい頃から親しくする仲。
初陣で 魏への侵略戦争に参加する。
のちに「 蛇甘平原の戦い」と呼ばれる。
その戦で 漂が亡くなってから村を離れていた信と再会する。
伍を作る際は信と尾平と同様に、誰からも声が掛からないほど不人気であった。
(信、尾平に比べると身長は高く体格も良いのだが)
実際に初陣では戦場へ向かう道中で走れなくなるほど体力がない。
しかしこの不人気で残り者になったことが幸運をもたらす。
それは信と剣の達人である 羌瘣、そして伍長の 澤圭との出会いである。
澤圭は常に最弱と呼ばれる伍だが弱者の戦略を持つ達人。
互いに助け合い味方の結束より守り抜く作戦。
この作戦により尾到は何度も助けられる。
初陣を無事に乗り切り尾到は伍長へ出世を果たす。
しかしそれは先頭に立つ信と 殿を務める 羌瘣の存在があったからである。
尾到は誰かを助ける存在ではなく、ただただ助けられる存在でしかなかった。
尾到 第二戦へ出陣し飛信隊へ入隊
紀元前244年(始皇歴三年)。
秦国は 韓国に20万人の兵を出兵する。
蒙驁将軍は順調に韓国の城を落としていく。
しかし秦国の内部が手薄になった隙を 趙国に攻め込まれる。
秦国は国内に強制徴兵し対応する。
そこで 城戸村の 尾平・ 尾到も徴兵されることになる。
趙国に対応する秦国の総大将は、伝説の六将のひとり 王騎将軍である。
信は 百人将に出世し尾到は 伍長として飛信隊に入隊する。
同じ 同郷である信の昇進。
村一番の出世。
そんな信をどこか誇らしげに、自分のことのよう
に喜ぶ尾到がいた。
飛信隊の伍長として信を 鼓舞する 尾到
王騎将軍は飛信隊に 過酷な任務を授ける。
僅か100人で 趙軍の二万を率いる 馮忌将軍をどさくさに紛れて首を取れ。
という無謀と思える作戦。
任務を受けた飛信隊は 馮忌軍の側面から突撃を行う。
奇襲作戦により二万の兵の内部に侵入に成功する。
しかし敵将の 馮忌は知将と呼ばれる人物。
あと一歩のところで馮忌は飛信隊から逃げて距離を取られる。
飛信隊はもう一度突撃する力が残っていない。
信を含め諦めかけた時に 尾到が叫ぶ。
尾到の言葉に信は単独で突撃し見事、 趙の将軍である馮忌の首を取る。
傷つく信をひとり背負い逃げる尾到
趙軍の将軍 馮忌を打ち取り、祝勝を上げる飛信隊。
突如として悲劇が訪れる。
野営していた飛信隊に趙軍の総大将である 龐煖が単独で夜襲を仕掛けてきた。
龐煖は怯(ひる)む飛信隊を次々となぎ倒す。
信と 羌瘣で挑むが敵わず、戦闘不能になる。
飛信隊は信と羌瘣を背負い退却する・・・。
趙軍は逃げる飛信隊に追い打ちをかける。
尾平・ 尾到兄弟は味方の助けもあり、信を背負いながら逃げ続ける。
しかし尾平・尾到の傷も深い。
尾平は自分より傷が浅い尾到に信を託し、自らおとりになる。
満身創痍の中、尾到はひとり信を背負い山中を逃げ続ける。
尾到は自分の矢傷の深さ見て、信に語りかける。
「 城戸村の男は頑丈が売りだ。なぁ信・・・」
戦場に行く男、村で待つ女
尾到には結婚を約束した女性がいる。
同じ 城戸村にいる友里。
そして兄の 尾平は 東美という女性を待たせている。
村の女性は生きて帰ることをただ祈るしかできない。
もうすでに死んでいるのかも・・・という不安と戦う。
不安に涙を流す東美を友里は励ます。
”待っているあんたが信じてやらなくてどうするのさ”
尾到は信を抱えたまま敵の包囲から逃げ体力を使い果たす。
尾到は自分の死期を悟り、最後の力で友里に話しかける。
「・・・・・友里・・・」
それ以上は声にならない。
声には出来なかったが、友里の夢の中で尾到は”一言”伝えた。
「ゴメンな」
飛信隊、皆の想い
飛信隊に溶け込めていなかった羌瘣は飛信隊を代表して言う。
「尾到は」
「いい奴だったな」
「・・・ああ」